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大森靖子ちゃんが、「カラコンは景色にディストーションかけたいときにぶちこむエフェクターだから」と言っていた。ここ最近のわたし、カラコンをつける日が増えてる。

わたしは目がすこしだけ悪い。裸眼でも生活できるけど、乗換案内の表示だとか、カフェの壁にかけられた黒板メニューとか、んんー?と目をこらさないと見えない。こらしても見えなかったり。中学生のとき、いちばん後ろの席になって、黒板に書かれたちっちゃい数式を目をこらして見ていた、そしたらそのとき好きだった男の子に、数学のときなんか目細めてた?と聞かれたの。見られてたはずかしさと見てくれてたうれしさで、飛んでっちゃいそうだった。中学生の肥大した自意識で、めがねはかけれなかった。

今年の春、めがねを買ったけど、なんだかしっくりこない。たとえば振り返ったとき、カメラがぐぐぐんと急に動くような、レンズ越しの景色が迫ってくるような感覚があって、すごく疲れてしまう。あと、鼻が大きいのがコンプレックスだから……笑われないかなんて、だれもわたしのこと気にしてない、なんてね。

カラコン、まだまだわたしに合うのを探してる最中(もなか)だけど、もし君に会う日があれば、とっておきの1dayのカラコン、付けていっちゃう!めがねよりも自然に、君のことよーく見させてねー

小1のとき、「めがねをかけたら」って本で読書感想文書いて入賞した。「とってもとてもすごーくすごく」って書いて文章量かさ増ししたところは、ちゃーんとちゃんとお母さんに直された。めがねをかけたら。何も何も変わんないよ、わたしは中学を卒業しても、自意識を拗らせてる。だけどね、学校に通えてた頃のわたしより今のわたしの方が好きだなんてね、思っちゃう。

わたしは幼い頃の記憶がぼんやりしている。思い出そうとしてもすごく断片的、兄弟でポテチを食べてたとき、両手にポテチを持ってるのを注意されたこととか…。つらかったから、記憶がぼんやりしてるんだと思うの。小学2年生からずーっと学校に行きたくなくてね。すごく変な話なんだけどね、学校行きたくなさすぎて、国語のノートが腐ったの。これ本当なの、国語のノートが、ひとりでに腐ったの!両親ともそれなりに本を読む家庭で育って、わたしも幼い頃から言葉が好きで、だから国語も好きで、でも2年生からの国語の授業はたのしくなかった。たのしくなかったなー!地方の公立の学校ってほんと、こんなもんだとは思うんだけど…。伸びやかに育つには、どうすればよかったんだろうって、さっきお風呂で考えた。スピーカーから流れる、柴田聡子のうつむき。友だちのことが好きなのは、つらさを抱えてるからじゃない。わたしやあなたが、健やかで伸びやかに暮らせたらいいって、いつも思ってるよ。痛みって別になくならない(らしい)から……。

わたしね、社会福祉士になりたくて……。まだ、やりたいこととか夢とかの話になると、「……」なんだけど。昔から、そうなんだけど。今まで夢とか聞かれても適当に答えてたから、どんな顔して喋ればいいか、わからない。はじめて自分で見つけた夢だから、わかってもらえなかったら、とか怖くて、言えない。別に、否定してくる人がいないこととかは知ってる、けど。夢だって。夢ってすごい言葉。みんなにだけ話してみちゃった、先生とかにはまだ、言わないでね。そのために、大学行きたいから……。親戚とか兄弟とか、みんなちゃんとした大学行ってるから、あたしもめちゃハードル上げちゃうんだけど……中学のとき、すこーしだけ勉強ができたプライドもある。成人式行くならこのくらいのランクの大学行っときたい、とか真面目に考えちゃう。これもお風呂で。スピーカーから流れる、柴田聡子のYour favorite things。当たり前だけど、わたしがわたしのこと誰よりも気にしてるから。みんなの目には、どう映っていますか?根暗であほんだらでぼけなすびで、どうしようもないですか?わたしは、恥ずかしいですか?

お目目の話から、こーんなに話が飛躍できちゃうの。わたしの特技、どこまででも、飛んでいっていけちゃうんだから!いつか、きみのところまで!