たしかなひかり

かすかな光

春眠、少々、上昇

夜に降る雨は好きだったってジュディマリは歌ってるけど、たぶんYUKIちゃんのいう夜は七時とか九時とかな感じがする。今は深夜ニ時で、不安になる……。

 

編入試験は落ちて、新入学の試験に受かって、猫を譲り受けて、遠くに旅をした。今まではすべてのことが、わたしの中だけで起こっているような気がしていた。

 

二月、とは、質量が違った。三月あたしは疲れて眠くて、起きてる間は感傷に浸っていた。それだけで充分に忙しい。暇を持て余す暇がなくて、なんかこのまま慈愛に満ちた人間になりそうだ……とか思いながらバスに揺られた。

 

わたしは最近心が穏やかで、書くことがない。暗い気持ちはいくらでも書けてしまうのに、幸せを見つけることはなんとかできるのに、言葉にして伝えることはまだできないみたい。

友だちや友だちになるかもしれない人に、生きていて欲しいと思う。あたしは勝手だから、この間まで自分に死んじゃえ!と思っていたのに気分が良くなると人を愛しちゃう。だめだよねえ、叱って。遠くに行けるようになったの。初めて一人で飛行機乗ったんだ。ヨユーだった。だからさ、みんなの暮らしてるとこだって、行こうと思えば行けちゃうんだ。あたし本当は人と話したくて仕方ないんだって、知ってる。優しいあの子が優しい夢を見れていますように!朝日ができるだけやさしくありますように

 

二年間ふらふらしていたことが、すごく重大なことなのでは、とか、これから三年間きっちりやれるかなんて全くわかんないのに、不安になる。それは全部、今雨が降っているから、風が、強いから。そのせいだ、そのせいに決まってる、朝が全部塗りつぶしてあたらしくなって、春の風があたしも君もぜんぶ真っさらにする。大丈夫。